不定詞
- 不定詞の形open
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不定詞の形は「to+動詞の原形」になります。
to を使うのでto不定詞とも呼ばれます。
英文1つにつき動詞は1つが原則です。
しかし、どうしても使わなければならない時もあります。
例えば次の文を見て下さい。
例文:
「私は食べるために野菜を作っています。」
この文の動詞は、「食べる」と「作る」です。
英文では1文につき動詞は1つしか使えませんが、この文には動詞が2つあります。
こんな場合に不定詞を使います。
- 名詞的用法open
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- 名詞的用法の意味
「~すること」を意味する不定詞の用法を、名詞的用法といいます。
- 名詞的用法の働き
文中では名詞と同じ働きをするので、
・主語
・補語
・目的語
のいずれかになります。
- 名詞的用法の文
■1 主語になる文
主語になる場合は「~することは」「~することが」を意味する時です。
例えば、
「切手を集めることは私の趣味です。」
この文の主語は
「切手を集めることは」
この部分です。「~ことは」となっているので、このような場合に名詞的用法を使います。
では実際に英作してみます。まずは主語を英作します。
「切手を集めることは」
不定詞は to+動詞の原型 の形なので、
to collect stamps
この形になります。これが主語です。
ここからはいつもの英作でOKです。
例文:
「切手を集めることは私の趣味です。」
⇒まずは単語に
(切手を集めることは)(私の趣味)(です)。
(to collect stamps)(my hobby)(is).
⇒これを主語+述語+~.に並べると、
To collect stamps is my hobby.(完成)
これで完成です。
「~すること」の部分を to~ で表すことに注意して下さい。
では、他の例文も見てください。
例文:
To study English is great fun.
(英語を勉強することはすごく楽しいです。)
To eat or drink too much is bad for your health.
(暴飲暴食をすることは健康に悪いです。)
■2 補語になる文
補語になる場合は「~すること」を意味する時です。
1の主語になる場合と同じ意味ですが、文中の位置が異なります。
例えば、
「切手を集めることは私の趣味です。」
1で学習したという文で注目して欲しいことは、文が第2文型になっていることです。
To collect stamps+is+my hobby.
S+V+C
第2文型は S+V+C の形で S=Cになるのが特徴です。
この文では、
「切手を集めること=私の趣味」が成り立ちます。
ということは、S⇔Cでも成り立つのではないでしょうか。
日本語の文で入れ替えると、
「切手を集めることは私の趣味です。」
→ 「私の趣味は切手を集めることです。」
見事に成り立ちました。
実はこのSとCを入れ換えた形こそが、名詞的用法の補語になるパターンなのです。
では英作します。
例文:
「私の趣味は切手を集めることです。」
⇒まずは単語に
(私の趣味は)(切手を集めること)(です)。
(my hobby)(to collect stamps)(is).
⇒これを主語+述語+~.に並べると、
My hobby is to collect stamps.(完成)
これで完成です。
「~すること」の部分を to~ で表すことに注意して下さい。
では、他の例文も見てください。
例文:
[主語になる]
To play tennis is my hobby.
(テニスをすることは私の趣味です。)
[補語になる]
His hobby is to play tennis.
(彼の趣味はテニスをすることです。)
[主語になる]
To pass the exam is her goal.
(そのテストに合格することが彼女の目標です。)
[補語になる]
Her goal is to pass the exam.
(彼女の目標はそのテストに合格することです。)
■3 目的語になる文
目的語になる場合は「~することを」「~することが」を意味する時です。
目的語になる場合は次の形になっています。
主語+動詞+不定詞+~.
この形でよくでてくる動詞には、
・want+不定詞
・like+不定詞
などがあります。
では例文です。
「私は新しい服を買いたい。」
まずは、この文の述語の「買いたい」を英作します。
この「買いたい」という表現を少し変えて、
「買いたい」
→ 「買うことをしたい」
この形にします。
すると、これで「~することを」の目的語になる形になりました。
これを不定詞で表すと、
want to buy
となります。
では全文を英作します。
例文:
「私は新しい服を買いたい(買うことをしたい)。」
⇒まずは単語に
(私は)(新しい服を)(買いたい)。
(I)(new clothes)(want to buy).
⇒これを主語+述語+~.に並べると、
I want to buy new clothes.(完成)
これで完成です。
「~することを」の部分を to~ で表すことに注意して下さい。
では、他の例文も見てください。
例文:
I like to go shopping.
(私は買い物に行くのが好きです。)
They tried to solve a function.
(彼は関数を解こうとしました。)
また不定詞を否定する場合は、「not to」の形にします。
「don't」を使うと動詞を否定することになるので、意味が全く変わってきます。
次の2文の違いに注目して下さい。
例文:
[不定詞を否定]
I decided not to make complaints.
(私は弱音を吐かないと決心しました。)
[動詞を否定]
I didn't decided to make complaints.
(私は弱音を吐く決心をしませんでした。)
- 副詞的用法open
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- 副詞的用法の意味
「~するために」「~して」を意味する不定詞の用法を、副詞的用法といいます。
- 副詞的用法の働き
動詞・形容詞を修飾します。語順は、
・動詞+(~)+不定詞
・形容詞+(~)+不定詞
このような順番になります。
- 副詞的用法の文
■1 動詞を修飾
「~するために…する」を表す場合に使います。
例えば、
「勝つために練習する」
この場合は、語順に注意して
practice to win
このように、「~するために」の部分を to 不定詞で表して下さい。
では実践です。英作文をします。
「私たちはお金を稼ぐために働きます。」
この文を英語に直します。
まずは、to 不定詞で表現できる「~するために…する」の部分である「お金を稼ぐために働きます」を英語に直します。
先に動詞がくる語順に注意して
「work to earn money」
この形になります。
ここからはいつもの英作でOKです。
例文:
「私たちはお金を稼ぐために働きます。」
⇒まずは単語に
(私たちは)(お金を稼ぐために働きます)。
(we)(work to earn money)
⇒これを主語+述語+~.に並べると、
We work to earn money.(完成)
これで完成です。
「~するために…する」の部分を to 不定詞で表現することを学んでいれば対応できると思います。
では、他の例文も見てください。
例文:
He went to the park to play with her.
(彼は彼女と遊ぶために公園に行きました。)
My mother takes cooking lessons to make cake.
(私の母はケーキを作るために料理を習っています。)
■2 形容詞を修飾
「~して」を表す場合に使います。
例えば、
「見て楽しい」
この場合は、語順に注意して
happy to watch
このように、「~して」の部分を to 不定詞で表して下さい。
では実践です。英作文をします。
例文:
「私はその悲惨なニュースを聞いて悲しかった。」
⇒まずは単語に
(私は)(その悲惨なニュースを)(聞いて悲しかった)。
(I)(the tragic accident)(felt sad to hear)
⇒これを 主語+述語+~. に並べると、
I felt sad to hear the tragic accident.(完成)
これで完成です。
「~して」の部分を to 不定詞で表現することを学んでいれば対応できると思います。
では、他の例文も見てください。
例文:
I am very happy to pass the exam.
(私は試験に合格してとても幸せです。)
We are very glad to meet you.
(私たちはあなたに会えてとてもうれしいです。)
- 形容詞的用法open
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- 形容詞的用法の意味
「~するための…」を意味する不定詞の用法を、形容詞的用法といいます。
- 形容詞的用法の働き
名詞・代名詞を修飾します。語順は、
・名詞+不定詞
このような順番になります。
- 形容詞的用法の文
■1 形容詞的用法の英作文
「~するための…」を表す場合に使います。
例えば、
「私は車を直すための道具が欲しいです。」
この文の「車を直すための道具」を表現する場合に形容詞的用法を使います。
ここで注意すべき点は、順序が日本語とは逆になることです。
・「~するための+名詞」(日本語)
・「名詞+~するための」(英語)
このように、名詞を先に出さないといけません。
では実践です。上の例文を英作文します。
「私は車を直すための道具が欲しいです。」
まずは、「車を直すための道具」を英語に直します。
先ほど述べたように、「~するための+名詞」の名詞が先に来ますので、この場合は道具を先に置きます。
(a tool)(to fix my car)
(道具)(車を直すための)
このような語順になります。
ここからはいつもの英作でOKです。
例文:
「私は車を直すための道具が欲しいです。」
⇒まずは単語に
(私は)(車を直すための道具が)(欲しいです)。
(I)(a tool to fix my car)(want)
⇒これを主語+述語+~.に並べると、
I want a tool to fix my car.(完成)
これで完成です。
「~するための…」の部分を to 不定詞で表現することを学んでいれば対応できると思います。
では次に、不定詞のある文とない文を見比べてみます。
例文:
[不定詞なし]
He bought a book.
(彼は本を買いました。)
[不定詞あり]
He bought a book to give her.
(彼は彼女にあげるための本を買いました。)
この2つを見比べたら分かると思いますが、「~するための何か」を表す時は形容詞的用法を使って表現して下さい。
■2 注意すべき用法
●-thingの語
形容詞でも触れましたが、-thingの単語は「-thing+形容詞+不定詞」の語順になります。
間に形容詞が入ることに注意して下さい。例えば、
例文:
I want something to drink.
(私は何か飲み物が欲しいです。)
この文に「冷たい」を加えて次の文にするとします。
⇒「私は何か冷たい飲み物が欲しいです。」
ここでよく間違えるのが、cold の位置です。
必ず「-thing+形容詞+不定詞」の語順にして下さい。
○I want something cold to drink.
×I want something to cold drink.
(私は何か冷たい飲み物が欲しいです。)
●to+動詞+前置詞
動詞の中には、前置詞が必要なものがあります。
例文:
I fight against them.
(私は敵である彼らに戦います。)
運動会での勇ましい台詞です。
しかし、1人では心細いので、仲間を探すことにしました。
その時に思った言葉が次の文です。
⇒「私は敵である彼らと共に戦う誰かが欲しいです。」
ではこの文を英作します。
形容詞的用法は「~するための…」を表現できるので、この文の「共に戦う誰か」を英訳してみます。
1で学習した通り、名詞が先にきますので、
somebody to fight with
となります。ここで注目すべき点は、with が必要であることです。
なぜならば、
fight with~=~と共に戦う
という熟語になっているからです。
では全文を英作します。
例文:
「私は敵である彼らと共に戦う誰かが欲しいです。」
⇒まずは単語に
(私は)(敵である彼らと)
(I)(against them)
(共に戦う誰かが)(欲しいです)。
(somebody to fight with)(want)
⇒これを主語+述語+~.に並べると、
I want somebody to fight with against them.(完成)
これで完成です。
このように、熟語になっている場合は前置詞も必要なので、不定詞にする場合は注意して下さい。