分詞構文(応用)の解説

1.分詞構文の応用の応用

変な題になりましたが、気にせず参りましょう。

1 完了形の分詞構文

完了形の分詞構文は、動詞ではなく have を having にして表します。

例文:
After I had finished my homework, my mother came home.
(私が宿題を終えた後、母が帰ってきた。)

英作の方法は >> 分詞構文(基本) で解説している過去形や現在形の文とほぼ同じです。最後だけ注意して下さい。

a.接続詞を省く

接続詞は After です。これを省略します。
After I had finished my homework, my mother came home.

b.主語を省く。ただし、異なる場合は残す。

主語は I と my mother です。異なるので残します。
After I had finished my homework, my mother came home.

c.have を分詞にする。

have を having にします。
After I having finished my homework, my mother came home.
→「I having finished my homework, my mother came home.」これで完成です。

動詞ではなく have を分詞にすることを覚えて下さい

2 否定文の分詞構文

次は not のある文を分詞構文にしてみます。手順は肯定文と同じですが、 not が文頭に来ることに注意して下さい。

例文:
Though you did not do it, you should apologize to her.
(君がそれをやっていないとしても、彼女に謝るべきだ。)

この否定文を分詞構文にしてみます。

a.接続詞を省く

接続詞は Though です。これを省略します。
Though you did not do it, you should apologize to her.

b.主語を省く。ただし、異なる場合は残す。

コンマの前後で主語が同じならば省略します。この文は両方 you なので省略します。
Though you did not do it, you should apologize to her.

c.動詞を分詞にする。

do を doing にします。
Though you did not doing it, you should apologize to her.

d.助動詞を省き not はそのまま。

助動詞の did を省きます。そして、not はそのままです。
Though you did Not doing it, you should apologize to her.
→「Not doing it, you should apologize to her.」これで完成です。

助動詞を省いて not を文頭にすることを忘れずにして下さい。

また、never を使う否定文もあります。never に関しても、手順は not と場合と全く同じです。
ただ、never 自身は、分詞の前後どちらに置いてもOKです。

例文:
Because I have never been to USJ, I don’t know what it is like.
(僕はUSJに行ったことがないので、どんなのか知らない。)
Never having been to USJ, I don’t know what it is like.
Having never been to USJ, I don’t know what it is like.

2.独立分詞構文

1 付帯状況を表す with+独立分詞構文

>> 分詞構文(基本) で解説していますが、独立分詞構文とは、コンマの前後で主語が違う分詞構文です。
これに with をつけて、付帯状況(〜を…して)を表します。

with+名詞+-ing この形になります。-ing ではなく過去分詞の時もありますので、両方の例文を挙げます。

with+名詞+-ing

例文:
A cat was walking with its eyes shining in the moon.
(猫が月光に目を輝かせて歩いていた。)

with+名詞+過去分詞

例文:
He sat on the chair with his legs crossed.
(彼は足を組んでイスに座った。)

この文は本来
He sat on the chair and his legs were crossed.
この形です。これを、with+独立分詞構文にすると、
He sat on the chair with his legs being crossed.

受け身の being が出来てしまいます。受け身の being は省略するので、過去分詞が使われています。

2 独立分詞構文の慣用句

よく出ます。文を何回も読んで覚えて下さい。

○ Generally speaking, 一般的に言って

例文:
Generally speaking, the young are more vital than the elderly.
(一般的に言って、若者は年配者よりも活気がある。)

○ Judging from, 〜から判断すると

例文:
Judging from the sky, it will rain soon.
(空から判断すると、すぐに雨が降りそうだ。)

○Frankly speaking, 率直に言うと

例文:
Frankly speaking, you failed.
(率直に言うと、君は落第した。)

3.分詞構文のその他

1 接続詞のある分詞構文

意味をハッキリさせるとき、分詞構文なのに接続詞がある場合があります。

例文:
Walking in the park, I found a purse.

この文は、

「私が公園を歩いていた、財布を見つけた。」
「私が公園を歩いていると、財布を見つけた。」

どちらでも解釈できます。このような場合は、誤解を避けるために分詞構文だけど接続詞をつけます。以下のどちらでもOKです。

When walking in the park, I found a purse.
(When I walked in the park, I found a purse.)
「私が公園を歩いていた、財布を見つけた。」

While walking in the park, I found a purse.
(While I was walking in the park, I found a purse.)
「私が公園を歩いていると、財布を見つけた。」

2 and の意味をもつ分詞構文

分詞構文の中には、そして〜( and )を意味する場合もあります。

例文:
The bus arrived at seven, and started at eight.
= The bus arrived at seven, starting at eight.
(バスは7時に到着し、8時に出発した。)

分詞構文は覚えることが多すぎて大変です。でも、諦めずにコツコツ頑張っていきましょう!