1.形容詞の用法
形容詞とは名詞を修飾したり補語になったりする語のことです。この「修飾する=詳しく説明する」「補語になる=補足する」というイメージです。
・修飾する=詳しく説明する
・補語になる=補足する
形容詞には大きく分けて2つの用法があります。
・限定用法(げんていようほう)
・叙述用法(じょじゅつようほう)
1 限定用法
限定用法とは、名詞を修飾する用法のことです。限定用法で使われる場合、次の2つの形があります。
○ 形容詞+名詞
この形は日本語と同じ語順なので、イメージしやすいのではないでしょうか。
例文:
This is a beautiful lake.
(これは美しい湖です。)
He has a small bag.
(彼は小さいかばんを持っています。)
They sell old books.
(彼らは古い本を売ります。)
○ 代名詞+形容詞
この形は -thing, -one, -body などの代名詞で使われる形です。形容詞が日本語とは逆の位置にきますので、慣れるまで混乱しやすい形でもあります。それゆえ、テスト等では頻繁に出題されます。
例文:
I want something cold to drink.
(私は何か冷たいものが飲みたいです。)
We saw someone strange at the station.
(私は駅で誰か怪しい人を見ました。)
>> 不定詞の形容詞的用法 でも -thing を説明していますので、ぜひ参考にして下さいね。
2 叙述用法(じょじゅつようほう)
叙述用法とは、補語になる用法のことです。名詞・代名詞・形容詞が補語になることができますが、形容詞が補語になる場合は、この叙述用法の時です。
補語(C)が使われる文型とは >> 第2文型(S + V + C)と >> 第5文型(S + V + O + C)の2つですが、この C に形容詞が使われます。
第2文型(S + V + C)
「S + V + C」の第2文型で形容詞が使われる形です。第2文型は「S = C」になるのが特徴で、この C に形容詞がきます。
例文:
That building is tall.
S V C
(あのビルは高いです。)
This book is interesting.
S V C
(この本はおもしろいです。)
これらは共に「S + V + C」の第2文型の文で、「C」に形容詞が使われて「S = C」になっています。
第5文型(S + V + O + C)
「S + V + O + C」の>第5文型で形容詞が使われる形です。第5文型は「O = C」になるのが特徴で、この C に形容詞がきます。
例文:
He keeps the room warm.
S V O C
(彼は部屋を暖かいまま保っています。)
I found the book interesting.
S V O C
(その本は読んでみるとおもしろかった。)
これらは共に「S + V + O + C 」の第5文型の文で、「C」に形容詞が使われて「O = C」になっています。また、この find を使う文は it を使う文に書き換えられます。詳しくは >> 不定詞の構文 でご確認ください。
2.数量形容詞
数量形容詞とは、数や量を表す形容詞のことです。
試験で出題されやすく、日常生活でもよく使う表現なので、必ずマスターしましょう。
1 many, a few
この2つの形容詞は可算名詞(数えられる名詞)につきます。直後の >> 名詞は複数形 にして下さい。
例文:
There are many pencils on the desk.
(机の上に多くの鉛筆があります。)
He has a few books.
(彼は2、3冊の本を持っています。)
2 much, a little
この2つの形容詞は不可算名詞(数えられない名詞)につきます。直後の名詞は単数形です。
例文:
She has much money.
(彼女はたくさんのお金を持っています。)
We had a little rain this summer.
(今年の夏は少しの雨しか降りませんでした。)
3 a lot of
この形容詞は可算名詞と不可算名詞の両方につきます。直後の名詞が可算名詞の場合は、>> 名詞を複数形 にして下さい。
例文:
I have a lot of friends.
(私はたくさんの友達がいます。)
You have a lot of work.
(あなたはたくさんの仕事があります。)
4 可算名詞と不可算名詞について
多くの方が悩んでしまうのが、名詞の可算名詞と不可算名詞の区別です。基本的には、読んで字のごとく「可算名詞」は1つ・2つなどと数えられる名詞で、「不可算名詞」は1つ・2つでは数えられない名詞です。
しかし、日本語では普段から1つ・2つと数えているのに、実は英語では数えられない名詞だったということがあります。または、種類の数を強調する場合に複数形になったり(例:fish)する名詞もあり、日本語の感覚で覚えてしまうと間違ってしまう場合もあります。
可算名詞と不可算名詞をマスターするためには、普段から辞書で確認して覚えるしかありません。辞書によって違いがあるかもしれませんが、大抵の辞書では可算名詞を「C(countable)」、不可算名詞を「U(uncountable)」と表記しているはずです。地味な作業ですが、コツコツと覚えるようにして下さい。