全国通訳案内士試験の詳細

全国通訳案内士試験とは?

英語関連で唯一の国家資格で、英語の資格では超有名です。昔は「通訳ガイド試験」と言われてました。
外国人の観光客を相手に、お金をもらって案内するにはこの資格が必要です。

実施頻度は毎年1回で、一次の筆記試験をクリアすれば二次の口述試験に進めます。
筆記試験はとても難しく、数年の準備が必要ともいわれています。大きな山だからこそ、目指す価値があります。取得する価値がある資格なのでチャレンジしましょう。

試験概要 ※以下、全国通訳案内士試験ガイドラインより抜粋

一次:外国語筆記試験

・選択する言語:英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、 ポルトガル語、ロシア語、韓国語及びタイ語から1つ
・出題方法:多肢選択式(マークシート方式)
・試験概要:
 全国通訳案内士の業務を適切に行うために必要な読解力、日本文化等についての説明力、語彙力等の総合的な外国語の能力を問うもの
・出題形式:
 外国語文の読解問題(配点40点程度)
 外国語文和訳問題(20点程度)
 和文外国語訳問題(20点程度)
 外国語による説明(あるテーマ、用語について外国語で説明する問題(20点程度)
・試験時間:90分
・合否判定:原則70点以上/100点満点

一次:日本地理筆記試験

・出題方法:多肢選択式(マークシート方式)
・試験概要:
 外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する日本地理についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識
・出題形式:30問 ※地図や写真を使った問題も含まれるものとする
・試験時間:30分
・合否判定:原則70点以上/100点満点

一次:日本歴史筆記試験

・出題方法:多肢選択式(マークシート方式)
・試験概要:
 外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する日本歴史についての主要な事柄及び現在の日本人の生活、文化、価値観等 につながるような日本歴史についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識
・出題形式:30問 ※地図や写真を使った問題も含まれるものとする
・試験時間:30分
・合否判定:原則70点以上/100点満点

一次:産業・経済・政治及び文化に関する一般常識筆記試験

・出題方法:多肢選択式(マークシート方式)
・試験概要:
 現代の日本の産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)のうち、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識(例えば、試験実施年度の前年度に発行された「観光白書」のうち、外国人観光旅客の誘客に効果的な主要施策及び旅行者の安全・安心確保に必要となる知識、並びに新聞(一般紙)の1面等で大きく取り上げられた時事問題等)
・出題形式:20問
・試験時間:20分
・合否判定:原則30点以上/50点満点

一次:通訳案内の実務筆記試験

・出題方法:多肢選択式(マークシート方式)
・試験概要:
 通訳案内の現場において求められる基礎的な知識(例えば、旅行業法や通訳案内士法等の業務と密接に関係する法令に関する基本的な内容や実際に通訳案内業務に就くにあたっての訪日外国人旅行者の旅程の管理に関する基礎的な内容等)
・出題形式:20問
・出題範囲:原則として観光庁研修のテキスト
・試験時間:20分
・合否判定:原則30点以上/50点満点

二次:口述試験

・試験概要:
 模擬通訳(地理、歴史、産業、経済、政治など)
・試験時間:約10分
・合否判定:7割以上
・評価項目:
 プレゼンテーション
 コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)
 文法及び語彙
 発音及び発声
 ホスピタリティ(全国通訳案内士としての適切な受け答え等)

受験手数料

一カ国語受験は11,700円 二カ国語受験は23,400円
※日本円のみ受付

試験の免除制度

条件をクリアすると、一定の試験を免除することができます。
主な免除条件
・外国語筆記試験:各外国語検定試験の最上位級合格
・日本地理筆記試験:
 総合・国内旅行業務取扱管理者
 一般・国内旅行業務取扱主任者
 一般・国内旅行業務取扱主任者認定証保有者
・日本歴史筆記試験:
 歴史能力検定日本史1級
 歴史能力検定日本史2級
 大学入試共通テスト「日本史B」60点以上
・一般常識筆記試験:
 大学入試共通テスト「現代社会」80点以上

テストによって条件があります。(例えば、20◯◯年以降に受験したテストに限る、等)
受験する年度の試験概要で必ずご確認ください。詳細は主催者の発表

試験日

年に1回実施です。一次試験の筆記が8月、その合格発表が11月、見事クリアすれば12月に二次の口述試験という流れです。

試験会場

・一次の筆記試験:札幌市、仙台市、東京近郊、名古屋市、大阪近郊、広島市、福岡市、沖縄県(2022年の場合)
・二次の口述試験:
 英語・中国語・韓国語:東京近郊、大阪近郊、福岡市
 上記以外の外国語:東京近郊

申込み方法

全国通訳案内士試験の電子申請システムから申込みます。
電子申請システムトップページ
https://shiken.jnto.go.jp/

問合せ先

日本政府観光局|全国通訳案内士試験
https://www.jnto.go.jp/jpn/projects/visitor_support/interpreter_guide_exams/about.html

【参考】英語 資格試験・検定試験 レベル比較表

CEFR

TOEIC

Listening & Reading

スコア

TOEIC

Speaking & Writing

スコア

実用英語技能検定

TOEFL

iBT

IELTS ケンブリッジ英語検定
  Listening Reading Speaking Writing        
C2 8.5-9.0 C2 Proficiency
C1 490〜 455〜 180〜 180〜 1級 95-120 7.0-8.0 C1 Advanced
B2 400〜 385〜 160〜 150〜 準1級 72-94 5.5-6.5 B2 First
B1 275〜 275〜 120〜 120〜 2級 42-71 4.0-5.0 B1 Preliminary
A2 110〜 115〜 90〜 70〜 準2級 A2 Key
A1 60〜 60〜 50〜 30〜 3-5級 A2 Flyers
※下記を元に管理人が作成しました。
文部科学省:各資格・検定試験とCEFRとの対照表(平成30年3月)
日本英語検定協会:英検とCEFRとの関連性について研究プロジェクト報告
ETS TOEIC:TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表