仮定法過去の解説

1.I wish の英作文

仮定法過去は、現在の事実と反対のことを表す表現法です
仮定法過去の英作文は2種類があります。
・I wish 〜
・if
そのどちらも動詞の過去形を使いますが、現在のことを表しています

仮定法過去とは、現在の事実と反対のことを表す表現法
・I wish 〜
・if

1 I wish+主語+動詞の過去形〜.

例文:
I wish I were a bird.
(もし私が鳥だったらなぁ。)

この I wish 〜 は願望を表す言い方です
では次に、皆さんが1度は言ったことのある台詞を紹介します。

例文:
I wish I were rich.
(金持ちだったらなぁ。)

さて例文を2つ見ましたが、疑問を持ったところがなかったですか?
それは、主語が I なのに was ではなく were を使っている点です。
基本的に、仮定法では be動詞はすべて were です。ただし、口語(話し言葉)では was も使われます。

2 I wish+主語+助動詞の過去形+動詞の原形〜.

1とあまりかわりませんが、助動詞の過去形を使うパターンです。たいていは can の過去形 could を使います。

例文:
I wish I could fly.
(空を飛べたらなぁ。)

どうでもいいですが、私は定期的に空を飛ぶ夢をみます。

例文:
I wish I could swim to the bottom of the sea.
(海底まで泳げたらなぁ。)

海底まで息がもちませんし、水圧で体がつぶれるので、現実的ではありません。ですから仮定法を使います。

2.if の英作文

wish とは別の、もう1つの仮定法過去です。

1 If+主語+動詞の過去形〜,主語+助動詞の過去形+動詞の原形〜.

wish は願望だけを表しましたが、この形では実際に何をするのか(何をしたいのか)も言っています。例文をみて下さい。

例文:
If I were a bird, I would fly to the moon.
(もし私が鳥だったら、月まで飛んでいくだろうなぁ。)

この形でよく使う助動詞の過去形は4つです。

・would → 〜だろうなぁ
・could → 〜できるのになぁ
・should → 〜するのになぁ
・might → 〜だろうなぁ、〜してもよいのに

この4つを覚えれば対応できますので、必ず覚えて下さい。では、これらの例文を紹介します。

例文:
If I were young, I would quit my job.
(もし若ければ、仕事をやめるだろうなぁ。)

If they practiced hard, they could win the game.
(もし彼らが必死に練習すれば、試合に勝てるのになぁ。)

If he had more power, he should get the universe.
(もし彼がもっと権力を持てば、宇宙を手に入れるだろう。)

If you had time, you might call on me.
(時間があるのなら、私を訪ねてもよいのに。)

2 If+主語+助動詞の過去形+動詞の原形〜,主語+助動詞の過去形+動詞の原形.

これは助動詞の過去形が2つ使われる形です。

例文:
If I could run fast, I would be a sprinter.
(もし私が速く走れたら、短距離走者になるのになぁ。)

助動詞が増えて難解だと思いますが、逆に助動詞があるほうが理解しやすいと思います。例文をたくさん覚えて、試験で役立てて下さい。

3.仮定法過去→直説法の書き換え

たまに出題されますので、覚えて下さい。注意点は、直説法では現在形で表すことです

1 I wish 〜 → I am sorry that … not 〜

これは訳し方に注意して下さい。「〜でなくてごめんなさい」と訳さないようにして下さい。

例文:
I wish I were a bird.
→ I am sorry that I’m not a bird.
(もし私が鳥だったらなぁ。)

2 If 〜, … = Because 〜 not 〜, … not …

これは比較的考えやすいのではないでしょうか。直訳しても、おおよその意味はつかめると思います。

例文:
If I had one more eraser, I could lend it to you.
→ Because I don’t have one more eraser, I can’t lend one to you.
(もし消しゴムをもう1つ持っていたら、君に貸せるのになぁ。)