不定詞 名詞的用法の解説

1.名詞的用法とは

1 名詞的用法の意味

「〜すること」を意味する不定詞の用法を、名詞的用法といいます。

2 名詞的用法の働き

文中では >> 名詞 と同じ働きをするので、

・主語
・補語
・目的語

のいずれかになります。

2.名詞的用法の文

1 主語になる文

主語になる場合は「〜することは」「〜することが」を意味する時です。

主語になる場合
・〜することは
・〜することが

例文:「切手を集めることは私の趣味です。」

この文の主語は

「切手を集めることは

この部分です。「〜ことは」となっているので、このような場合に名詞的用法を使います。
では実際に英作してみます。まずは主語を英作します。

「切手を集めることは」

不定詞は to+動詞の原型 の形なので、
to collect stamps

この形になります。これが主語です。ここからはいつもの英作手順でOKです。

例文:
「切手を集めることは私の趣味です。」

⇒ まずは単語に
切手を集めることは  私の趣味  です。
( to collect stamps ) ( my hobby )  ( is ).

⇒ これを 主語+述語+〜. に並べると、
To collect stamps is my hobby.(完成)

これで完成です。「〜すること」の部分を to〜 で表すことに注意して下さい

では、他の例文も見てください。

例文:

To study English is great fun.
英語を勉強することはすごく楽しいです。)

To eat or drink too much is bad for your health.
暴飲暴食をすることは健康に悪いです。)

2 補語になる文

補語になる場合は「〜すること」を意味する時です。

補語になる場合
・〜すること

1の主語になる場合と同じ意味ですが、文中の位置が異なります。
1で学習したこちらの例文をみてください。

「切手を集めることは私の趣味です。」

ここで注目すべき点は、文が >> 第2文型 になっていることです。

To collect stamps  is  my hobby.

   S      V  C

第2文型は S+V+C の形で S=C になるのが特徴です。

この文では、「切手を集めること=私の趣味」が成り立ちます。ということは、SとC を入れ替えても成り立つのではないでしょうか?日本語の文で入れ替えると、

「切手を集めることは私の趣味です。」

→ 「私の趣味は切手を集めることです。」

見事に成り立ちましたね!実はこの S と C を入れ換えた形こそが、名詞的用法の補語になるパターンなのです。

では英作します。

例文:

「私の趣味は切手を集めることです。」

⇒ まずは単語に
私の趣味は  切手を集めること   です。
( my hobby ) ( to collect stamps )  ( is ).

⇒ これを 主語+述語+〜. に並べると、
My hobby is to collect stamps.(完成)

これで完成です。「〜すること」の部分を to〜 で表すことに注意して下さい

では、他の例文も見てください。

例文:

[主語になる]
To play tennis is my hobby.
(テニスをすることは私の趣味です。)

[補語になる]
His hobby is to play tennis.
(彼の趣味はテニスをすることです。)

例文:

[主語になる]
To pass the exam is her goal.
(そのテストに合格することが彼女の目標です。)

[補語になる]
Her goal is to pass the exam.
(彼女の目標はそのテストに合格することです。)

3 目的語になる文

目的語になる場合は「〜することを」「〜することが」を意味する時です。

目的語になる場合
・〜することを
・〜することが

目的語になる場合は次の形になっています。

主語+動詞+不定詞+〜.

この形でよくでてくる動詞には、

・want+不定詞
・like+不定詞

などがあります。では例文です。

「私は新しい服を買いたい。」

まずは、この文の述語の「買いたい」を英作します。この「買いたい」という表現を少し変えて、

「買いたい」
→ 「買うことをしたい」

この形にします。これで「〜することを」の目的語になる形になりました。これを不定詞で表すと、

want to buy

となります。

では全文を英作します。

例文:
「私は新しい服を買いたい(買うことをしたい)。」

⇒ まずは単語に
私は 新しい服を    買いたい。
( I ) ( new clothes ) ( want to buy ).

⇒ これを 主語+述語+〜. に並べると、
I want to buy new clothes.(完成)

これで完成です。「〜することを」の部分を to 〜 で表すことに注意して下さい

では、他の例文も見てください。

例文:

I like to go shopping.
(私は買い物に行くのが好きです。)

They tried to solve a function.
(彼は関数を解こうとしました。)

また不定詞を否定する場合は、「not to」の形にします。「don’t」を使うと動詞を否定することになるので、意味が全く変わってきます。次の2文の違いに注目して下さい。

例文:

[不定詞を否定]
I decided not to make complaints.
(私は弱音を吐かないと決心しました。)

[動詞を否定]
I didn’t decided to make complaints.
(私は弱音を吐く決心をしませんでした。)