高校生必見!英語外部検定利用入試3つのポイント
このページでは、
・英語外部検定利用入試の概要
・まずは英検2級合格を狙う理由
・英語民間試験の勉強方法
についてお伝えしています。
英語外部検定利用入試。略して外検入試。「聞いたことはあるけど、実は詳しく知らない。。」という人も多いのではないでしょうか?一言で説明すると、英語民間試験(英検やTOEICなど)を大学入試に活用しよう。というものです。
元々は、2021年から共通テストに英語民間試験を導入しようとする動きがありましたが、色々な事情で先延ばしになっている状況です。今の所、2024年からの導入が予定されています。個人的には、また延長の可能性が高いのかなぁと思ったりしています。これから徐々に内容が固まっていくことでしょう。
とはいえ、特に現役の学生はのんびりと構えてはいられません。制度が固まって国から発表がある前に、しっかりと準備をしておいたほうが良い結果に繋がりやすいです。
立ち幅跳びと走り幅跳びだと後者の方が遠くまで飛べる様に、受験においても助走期間という名の準備期間が長いほど自分が望む結果に繋がりやすいです。できるだけ早い段階から戦略を立てるのがベストです。
ここで1つ注意すべき点があります。それは、検定や資格を受験する時期です。各大学で異なりますが、取得のタイミングを受験からさかのぼって「合格から2年以内」「スコア取得から2年以内」としている大学が多いです。「賞味期限が2年」とイメージするとピンと来やすいかもしれません。
そのため、高校1年生の時に取得すると、いざ大学受験の時に利用できない可能性があります。このあたりも含めて戦略を練るようにしてください。
目次
英語外部検定利用入試(外検入試)とは?
大学入試に英検やTOEIC等の検定を利用しよう、というものです。
大学入試に必要な試験をざっくり分けると次の2つです。
1.大学入学共通テスト:独立行政法人大学入試センターが作成、実施する日本全国の共通テスト
2.各大学の個別試験:各大学が作成、実施するテスト
1については、元々2021年の導入を目指していました。しかし、関係各所の調整が難しく準備が間に合わなかったため、2024年の導入予定で準備が進められています。
一方、2については導入するかどうかの判断は各大学に委ねられています。そして、多くの大学で、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜などで導入されています。毎年、利用する大学が増えており、今後もその数は拡大していくと予想されています。
そのため、現時点で
・まだ行きたい大学が決まっていないから
・受験予定の大学は導入していないから
といって外検入試を諦めるのではなく、積極的に英語民間試験を狙ったほうが可能性は広がります。
その導入方法は各大学で若干違いますが、大きく4パターンに分かれています。
パターン1:出願の資格(例:英検2級以上じゃないと出願できません)
英語外部試験が出願の条件になっているパターンです。例えば「英検2級以上じゃないと、そもそも外検利用では出願できませんよ」というイメージです。
「出願すら出来ないなんてマジか。。。」と思う人もいるかも知れません。でも、実は理にかなっているパターンなんです。
このパターンの大学では、出願の資格にしている代わりに、条件さえクリアして出願すれば英語の試験を免除することが多いです。
例えば、本来は「英語+国語」の2教科受験だけど、英語の出願資格がクリアすれば英語の試験は免除になり、国語のみで受験できます。そうなると、国語に集中した受験対策が出来て負担は軽くなります。
本番の英語試験を、英語外部試験で先取りして受けてしまう感覚です。
パターン2:得点換算(例:英検2級の人は80点です)
持っている英語外部試験の級やスコアに応じて、共通テストや個別試験の点数に換算されるパターンです。
例えばこのようなイメージです。
・英検準1級以上合格者・・・英語の個別試験は満点に換算
・英検2級合格者・・・英語の個別試験は90点に換算
・英検準2級合格者・・・英語の個別試験は80点に換算
また「英語外部試験を持っていたとしても個別試験を受けてOK」という大学もあります。この場合、得点の高い方で判定されます。
例:英検2級を持っているAさん
・英検2級は90点換算
・英語の個別試験を受けて95点だった
→高い方の95点で合否判断
個別試験の出来が良かろうが悪かろうが、一定の得点を補償してくれる保険みたいな感覚ですね。
パターン3:得点に加点(例:英検2級の人はプラス10点です)
持っている英語外部試験の級やスコアに応じて、共通テストや個別試験の点数に加算されるパターンです。
例えばこのようなイメージです。
・英検準1級以上合格者・・・15点プラス
・英検2級合格者・・・10点プラス
・英検準2級合格者・・・5点プラス
当たり前ですが減点されることはありません。大きなメリットになるので、積極的に狙いたい所です。
パターン4:参考・優遇処置(例:英検2級の人は優遇します)
持っている英語外部試験の級やスコアに応じて、何かプラスになるパターンです。例えば「英検2級合格者は優遇する」などです。
ただ、具体的にどのようなプラスになるのかはわかりません。大学に直接問合せても、詳細は教えてくれないでしょう。
とはいえ「優遇」してくれるのはメリットです。持っておいて損はないです。
どの英語民間資格か迷ったらズバリ英検2級!
英語外部検定利用入試のために、英語民間試験のどれを受検すれば良いか迷ってしまいませんか?そんな人は「英検2級」を目指してください。その理由は2つあります。
英検を導入している大学が一番多いから
上のグラフは「大学はどの検定を外検入試に採用しているか」を表したものです。文部科学省のデータから管理人が作成しました。数字は「%」です。割合の高い順番に、英検、GTEC、IELTS、TEAP、、、と並んでいます。
ここで注目すべきは、96.8%もの大学が英検を採用している点です。すごく高くないですか?外検入試が可能な大学が100大学あれば、そのうち97大学で英検が利用できるということです。
確かに、TOEICやTOEFLを使える大学もありますが、その割合は英検には及びません。であれば、素直に英検を受けておいたほうが得策です。
なので、大学受験で英語の検定や資格を活かしたいけど、どれを受ければよいか迷っている人は「英検」にチャレンジしてください。
少し話は逸れますが、なぜ英検が圧倒的に多くの大学で利用されているのでしょうか?個人的な感想ですが、シンプルに「とっつきやすいから」だと思っています。
英検は日本発祥の英語検定試験ですし、1963年に第1回英検が実施されて60年の歴史がありますし、日本では抜群の知名度を誇ります。
このせいか、何となく「英検だったら大丈夫だろう」という不思議な安心感があるのですが、みなさんもありませんか?だったら「とりあえず英検にしておけば問題ないだろう」という所ではないでしょうか。
2級以上を基準にしている大学が多いから
外検入試可能な大学の募集要項を確認すると、英検2級以上を基準にしている大学が非常に多いです。中には準2級以上、あるいは準1級以上の大学もありますが、2級に合格すれば大体の大学で利用することが出来ます。
なので、何級を受ければよいか迷っている人は「2級」を目指してください。
履歴書に書く際には「2級以上」と言われることもありますし、将来的にも2級は役立ちます。
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英検2級の勉強について
いざ「英検2級を目指そう!」と思い立っても、どのように勉強すればいいんだろう?と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
最短距離で合格を目指すなら、英検2級の傾向と対策を把握した上で、効率よく集中して学ぶことが重要です。学校で「英検対策」の授業があれば一番手っ取り早いのですが、そのような学校は少ないと思います。
また、英検2級は二次試験(英語での面接)もクリアしなければなりません。英語のスピーキングは学校の英語の授業だけではカバーするのが難しいので、しっかりと意識して準備をすすめる必要があります。
これらのことを踏まえると
・英検合格に沿ったカリキュラムで勉強する
・面接対策をしっかりと行う
これら2つのポイントを押さえて戦略を練る必要があります。
英検についてもっと知りたい人はこちら
ここで決めないといけないのは、独学で学ぶのか、それとも英語塾や英会話スクールで学ぶのか、その学びの方向性です。
・自分で書籍やYoutube動画などで学ぶ独学派
・英語塾や英会話スクールなどに通って学ぶスクール派
それぞれの、メリット・デメリット・向いている人の特徴などをお伝えしていきます。
自分で書籍やYoutube動画などで学ぶ独学派
まずは独学で勉強する方法です。本屋に行って参考書や問題集、単語集などを購入し、自分で学ぶスタンスです。わからないところはネットで検索したり、たまにYoutube等の動画で学んだり、基本的にすべて自分ですすめる方法です。
◯メリット
・お金を抑えられる
・自分の好きな時、好きな場所で勉強できる
・自分でカリキュラムをカスタマイズ出来る(問題集や単語集を自分で選べる)
◯デメリット
・いざ困った時に相談出来る人がいない
・自分で勉強スケジュールをたてる必要がある
・モチベーションの維持が困難
・スピーキングの対策がやりにくい
◯こんな人にオススメ
・スケジュール管理が得意な人
・課題が明確な人
・モチベーションの振り幅が小さい人
・自分なりの学びのスタンスがある人
英語塾や英会話スクールなどに通って学ぶスクール派
次はスクールで勉強する方法です。個人塾や予備校、あるいはオンライン英会話スクールなどで学ぶスタンスです。英検対策の授業を選択して、その学校のカリキュラムに沿ってすすめる方法です。
◯メリット
・わからない問題や悩み等を先生に相談出来る
・勉強スケジュールは基本的にお任せでOK
・決まった曜日、決まった時間に勉強して習慣化しやすい
・スクールに通ったり先生と話したりしてモチベーションを維持しやすい
・スピーキングの対策が出来る
◯デメリット
・授業料がかかる
・決まった曜日、決まった時間に通う必要がある
・カリキュラムをカスタマイズしにくい(柔軟なところもあります)
◯こんな人にオススメ
・楽したい人(お金で戦略・ノウハウを買うイメージ)
・学びの環境を整えないとサボっちゃう人
・質問や相談できる環境が欲しい人
・ある程度自分を追い込まないとやらない人
・比較的短期間でグッと点数を伸ばしたい人
比較するとわかりますが、それぞれのメリ・デメが逆になっています。どちらかが「正解・不正解」というものではなくて、自分に合う学びのスタンスを選択してください。基本は独学で、スピーキングだけオンライン英会話を利用する「ハイブリッド派」もありですね。
まとめ
利用する大学どんどん増えてきている英語外部検定利用入試、これを使わない手はありません。英語が得意な人はもちろん、苦手だなぁと思っている人もどんどん積極的に狙っていきたいです。
どの資格・検定にするか迷っている人は「英検」がオススメです。理由は、96.8%の大学で利用できるからです。
どの級にするか迷っている人は「2級」がオススメです。理由は、2級以上を基準にしている大学が多いからです。
学びのスタンスは「独学」「スクールに通う」のどちらかです。弱点だけ、英語塾やオンラインスクールを利用するのも賢いやり方です。
自分に合う方法で合格を勝ち取ってください。