自分にとって最適な大学受験の英単語帳の選び方がわかる3ステップ

自分にとって最適な大学受験の英単語帳の選び方がわかる3ステップ

自分にとって最適な大学受験のための英単語帳の選び方を、3つのステップで紹介しています。おすすめや書店の売れ筋ランキングで選ぶのも1つの方法ですが、「自分で納得しながら英単語帳を選びたい!」と思う人は参考にしてください。

単語帳を選ぶ基準は、ズバリ「自分の目的にあった単語帳」です。「それがわかれば苦労しない!」ってツッコミが聞こえてきそうですが、このページでは、そんな単語帳の見つけ方を具体的にお伝えしています。

では、どのようにしてそのような単語帳を選んでいけばよいのか?そのポイントは2つあると思っています。

1つ目は単語数の把握。目的を達成するために必要な単語数と、現時点の自分の単語数のギャップを把握して、自分だけの勉強の地図を明確にすること。

2つ目はその使い勝手。学習ツールが充実していることです。例えば、発音記号や例文などの掲載、ページの色使い、チェックボックスの有無、赤シート付属、アプリとの連携などなど。学習効率を高められるかどうかです。

これら2つのポイントを満たす「自分にピッタリな単語帳」を見つけるためのノウハウを3ステップで紹介しています。出来るだけ具体的に書いていますので、みなさんも自分だったらどうなのか、実際にイメージしながら読んでください。みなさんの参考になると嬉しいです。

なお、ここでは単語帳を辞書代わりに使うのではなく、あくまでも「単語を暗記するため」に使用する前提で書いていますのでご注意ください。

ステップ1:最初にやるべきことは、ぼんやりでも良いのでゴールを決めること

単語帳を購入する際に最初にやってほしいのは、自分のゴールを決めることです。具体的には、志望大学を決めることです。理想は「◯◯大学◯◯学部」といった具合に、学部まで決められるとベストです。とはいえ、ここまで明確に志望大学が決まっていない人は、ざっくりでも問題ありません。

  • 旧帝大
  • 早慶上智
  • MARCH
  • 関関同立
  • 文系 or 理系
  • 関東圏 or 関西圏 など

「ここに行きないな〜」ぐらいの感覚でも良いのでゴールを決めてください。

ゴールを決める理由は、自分の地図を作るため

最初にゴールを決める理由は、効率よく最短距離で勉強をするためです。旅行にたとえて説明します。

例えば「旅行したいなぁ」と思った場合、その動機(きっかけ)は何でしょうか?恐らくですが、その動機は大きく次の2つのどちらかだと思います。

  • ◯◯したい(スキーしたい、美味しいもの食べたいなど)
  • ◯◯に行きたい(沖縄に行きたい、アメリカに行きたいなど)

「やりたいこと」や「行きたい場所」が決まって初めて、より具体的な日程・交通手段・予算・持ち物などが明確になっていきます。

例:
「沖縄に行きたい!」
→日程:三泊四日ぐらいは遊びたい
→時期:GWかお盆か年末年始かなぁ
→交通手段:飛行機だろうね
→予算:割高だから20万円くらい見込んでおこう
→持ち物:スーツケース、洋服、水着など

どうでしょうか。「確かにそうだなぁ」と、なんとなく共感していただけると思います。

実は、大学受験もこれと同じです。行きたい大学を明確にしてこそ、そこから逆算して合格までの戦略を立てることが出来るのです。

例:
「◯◯大学に行きたい!」
→入試日程:推薦、一般、共テ利用など
→残り日数:試験日から逆算して算出
→試験科目:大学入試情報で確認

このように、目指す大学が明確になると、その戦略も明確になります。ただ闇雲に勉強をしていては、どこかに無駄が生じてしまう可能性があります。受験の回数や受験までの時間が限られています。そして受験料もバカにはなりません。だからこそ、出来るだけ効率的に勉強して合格をつかみ取りたい所です。そのためにも、まずは仮でも良いので志望大学を決めることが、自分に合う単語帳を選択するための最初の一歩です。

迷路をゴールから始めて、あっという間にクリアするイメージ

どんなにややこしい迷路でも、例えば、分岐や行き止まりがたくさんあるどんなに難解な迷路でも、ゴールからスタートすると、ほとんどノーミスでゴールできたりしませんか?単語の勉強で目指すのはこんなイメージです。

そのためには、どこをゴールにするか、最初に設定しなければなりません。志望大学が明確に決まっている人はその大学がゴールです。

一方で、ゴールがぼんやりな人は、ぼんやりゴールで全く問題ありません。「難関私大」とか「東京の大学」とかでも良いと思います。

重要なのは、自分だけのスタディマップという地図を持つこと。その地図に沿って勉強することです。勉強の地図があると多くのメリットを受けることができます。

地図を持って勉強する3つのメリット

大学合格から逆算して地図を作り、その地図を元に勉強すれば3つのメリットを受けることができます。

軸を持ってブレずに勉強を進められるので効率アップにつながる

地図があるので、途中で迷ったり不安になったりしにくくなります。一つのことに集中しやすい環境になり、効率がアップします。

勉強をしていると、どうしても「この方法でいいのかなぁ」「ペース配分はあってるかな」と悩んだり不安になることがあります。結果、他の勉強方法や単語帳に乗り換えてしまっては、逆に効率が悪くなる可能性が高いです。

しかし、地図があると軸がブレません。自分で考えた戦略に沿って勉強を進めるので、自信を持って学びを継続することができます。いい意味で淡々と、単語の学習習慣がついて効率良く学ぶことが出来るようになります。

満足感や納得感を得られやすい

地図があると、学習の進捗状況を把握しやすくなります。これまでの学習進捗から満足感を得られ、ゴールに向かって一直線に向かっているので納得感も得られます。

英単語の学習は、英文法や発音と違って終わりがありません。日々新しい言語は生まれるので、一生を費やしてもすべての言語を暗記することは不可能です。これだと、ゴールのないマラソンを走っているのと同じ状態です。

しかし、地図にはゴールが設定されています。ゴールがなければエンドレスの単語学習ですが、頑張れば「終わり」にすることが出来るのです。ゴールがわかると人間は頑張れます。ゴールした暁には、とんでもない満足感を得られること間違いなしです。

また、いまどこまで進んでいるのかわかるので、モチベーション維持にも繋がります。自分の工程を振り返りながら納得感を味わってください。

自信につながる

やるべきことが明確なので、ゴールまでのステップを小さく区切ることができます。小さな成功体験を繰り返し、結果として大きな自信につながります。

最終的なゴールは、大学に見事合格することですが、その過程で、道のりをいくつかに区切ってスモールステップを踏みながらゴールに向かうイメージです。

1,000個とか2,000個の単語を覚えていく過程で、区切りよく50個や100個単位で覚えていくと、「勉強した感」「やり遂げた感」を得られます。それを繰り返すことで、英語の自信がついてきます。

ステップ2:次にやるべきことは、単語数のギャップを把握すること

ステップ1でゴールを決めた後にやることは、単語数のギャップを把握することです。具体的には、現時点での自分の単語数と、ゴールを達成するため(大学合格)に必要な単語数の「差」を数字で把握します。

そもそも、英文法と違い英単語の学習には終わりがありません。すべての英単語を覚えるのは不可能です。母国語である日本語ですら、すべての言葉を覚えるのは無理です。国語辞典を開くと知らない言葉がたくさんあります。

だからこそ「単語数のギャップ」を1つのゴールに設定してしまおうという訳です。モチベーション維持のためにも、ここでゴール設定をします。

WEBサイトを使っていまの自分の単語数を無料で計測する

みなさんは、自分の語彙力(英単語数)を計測した経験ってありますか?恐らく「無い」と答える人の方が多いのではないでしょうか?WEBサイトを利用すれば、無料で計測することができるので、肩の力を抜いてクイズ感覚でチャレンジしてみませんか?

単語数を測れるサイトを3つ紹介します。それぞれ特徴がありますが、おすすめの使い方は3つのサイト全部で一度測ってみることです。正直、それぞれ全部違った結果が出ると思いますが、3つのサイトで計測して、それらを平均した数字が自分の単語数だと思って下さい。

weblio英語語彙力診断テスト

  • 問題数:25問(すべて五択)
  • 時間:1問10秒の制限時間、合計5分ほどで完了
  • 運営:GRASグループ(WEBラーニングなどを手掛ける会社)

5つのカテゴリーでテストできますが、総合診断で問題ありません。(「総合診断」「TOEIC® L&Rテスト」「英検」「大学入試」「TOEFL®テスト」)

ちなみに、会員登録をすれば、自分だけの単語帳などを利用出来るサービスを受けることができます。

>>weblio英語語彙力診断テスト

VocabularySize.com(海外サイト)

  • 問題数:140問(すべて五択)
  • 時間:制限時間なし、1問10秒として20〜25分ほどで完了
  • 運営:ポール・ネイション名誉教授(ヴィクトリア大学ウェリントン ニュージーランド)

海外のサイトですが、最初の言語選択で「日本語」を選択すれば、日本語でチャレンジできます。言語を選択した後は、進め方の例を確認してテストスタートです。単語と単文が表示されて、日本語の意味を回答していきます。140問に回答するので、意外と時間が掛かります(20〜25分ほど)。

>>VocabularySize.comテスト

Test your English vocabulary(海外サイト)

  • 問題数:140〜160問(一覧から知っている単語をチェックする)※レベルによって問題数が変わります
  • 時間:制限時間なし、5分ほどで完了
  • 運営:preply(アメリカ本社の語学学習プラットフォーム)

海外のサイトで、指示もすべて英語です。ただ、直感的になんとなく進め方がわかるので心配はいりません。ずらっと並んだ英単語から、日本語の意味がわかる単語をチェックしていきます。

>>Test your English vocabularyテスト

ゴールを達成するために必要な単語数を把握する

次にやることは、目指す単語数を把握することです。

実際、大学受験に必要な単語数はどのくらいなのでしょうか?文部科学省の資料などを使いながら推測・検証していきたいと思います。

大学入学共通テスト 4,000〜5,000語

大学入学共通テストの英語の出題方針を確認すると、次のように書いています。

『英語』は、「コミュニケーション英語I」に加えて「コミュニケーショ ン英語II」及び「英語表現I」を出題範囲とし、【リーディング】と【リスニング】を出題する。なお、【リスニング】には、聞き取る英語の音声を2回流す問題と、1回流す問題がある。

独立行政法人 大学入試センター
「令和 5 年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト出題教科・科目の出題方法等」より

つまり、基本的には高等学校の学習指導要領の範囲内の単語が出題されます。

文部科学省の新学習指導要領の資料を確認すると、高校卒業までに4,000〜5,000語の単語数が必要とされています。

この新学習指導要領は2022年から順次実施されており、高校卒業レベルで必要だった単語数は、以前の3,000語から約2,000語増えた4,000〜5,000語になっています。

文部科学省「外国語教育の抜本的強化のイメージ」
文部科学省「新学習指導要領について」より

個人的には、この4,000〜5,000語が大学入試に必要な単語数の最低ラインではないかと思っています。

難関私大(MARCHや関関同立) 約6,000語(英検準1級〜2級レベル)

難関私大においては約6,000語が1つの目安になると思います。英検だと「2級は合格できるけど準1級は厳しいかなぁ」これぐらいのレベル感です。

この根拠は、当サイトで実施した「大学受験合格体験談」でインタビューにご協力いただいたみなさんの英検合格実績です。

少なくとも2級に合格出来るぐらいの単語数が無いと、一般的に「難関」と言われる大学に合格するのは難しそうです。

また、田中さんはインタビューの中で次のように言っています。

「大学受験の特にリスニングって、英検準1級のリスニングと似ていると思っています。その堅苦しさがそっくりです。同じ人が作っているんじゃないか、というぐらい自分の中では似ています。」

もちろん、英検ですべて測れるものではありませんが、一つの目安として十分参考になるのではないでしょうか。

旧帝大・最難関私大(早稲田・慶応) 約7,500語(英検準1級レベル)

東京大学や京都大学などの旧帝大、そして早稲田・慶応においては、7,500語が目安になります。これは、英検準1級に合格できるレベルです。

こちらも、根拠は「大学受験合格体験談」のインタビューです。ご協力いただいたみなさんの話を総合すると、英検準1級が高校英語で目指す1つのゴールに成り得るように思います。

また、英検準1級は英語外部検定利用入試で使いやすく評価されやすい点もメリットです。

※英語外部検定利用入試についてはこちらのコラムを参考にして下さい

高校生必見!英語外部検定利用入試3つのポイント

現時点での自分の単語数と、ゴールを達成するため(大学合格)に必要な単語数の「差」を数字で認識する

WEBサイトで測定した今の自分の単語数と、合格に必要な単語数のギャップはどれくらいでしたか?そのギャップを埋めていくことが、これからみなさんがやるべきことになります。例えば、以下の場合は「3,000語」が目安になるわけです。

・現時点の単語数が3,000語
・合格に必要な単語数が6,000語
→この差「3,000個」が覚える単語数の目安

では、この3,000語を覚えるための道のりはどうなるのか?「今が5月で高校3年生の12月までが勉強時間」と仮決めした場合、いまの学年ごとのみなさんの学びの地図は以下の通りです。

・高校1年生の人:32ヶ月(960日):約3.2語/1日
・高校2年生の人:20ヶ月(600日):約5語/1日
・高校3年生の人:8ヶ月(240日):約12.5語/1日
 ※1ヶ月=30日で計算

どうでしょう。1日で覚えるべき単語数が明確になると、これからの単語学習のイメージが見えてきませんか?このイメージこそが、最初にみなさんに作ってほしい地図そのものです。

地図が出来上がったら、次は使い勝手の視点で単語帳を見ていきたいと思います。

ステップ3:効率良く・楽しく・達成感を味わいながら勉強するための、自分にとって必須の選択条件を把握する

ステップ3では、自分が英単語帳を選ぶときに外せない条件を把握していきます。

ちなみに、みなさんは英単語帳を選ぶときの条件やこだわりはありますか?例えば以下のようなものです。

◯カテゴリー1:コンテンツ
・単語のレベル感
・例文の有無とその種類(内容・長さが覚えやすいか)
・日本語訳の数
・発音記号の記述
・関連語(派生語や他の品詞)
・熟語やイディオム
・読み物(コラム・インタビュー記事・入試情報など)
・他のシリーズ本(基本編・応用編など)

◯カテゴリー2:効率化のツール
・音声ファイル(アプリ・CD・音声ダウンロード)
・赤シート
・おすすめの使い方
・チェックボックス

◯カテゴリー3:冊子の使い勝手
・本のサイズ
・ページ数
・文字の大きさ
・色使い
・余白のサイズ
・ページの構成

ここでは、そんな「こだわり」を出来るだけ細かくリスト化し、自分にとって必要な項目と不要な項目を取捨選択して把握していきます。

その後は、それらのこだわりで英単語帳をふるいにかけて、自分にあう英単語帳のイメージを明確にしていきます。

では、上で紹介したポイントを1つずつ詳しくチェックしていきます。

カテゴリー1:コンテンツ

多くの人が一番気になりやすい部分です。どの英単語帳にしようか迷っている人は、このカテゴリーの項目があいまいになっているケースが多いです。

基本的に、書店で並んでいる英単語帳は、膨大なデータベースを元に出題頻度が高い英単語を抽出して、受験生が無駄なく効率よく学習できるよう配慮されています。そのため、どの英単語帳を選んだとしても間違いは無いと思います。

ただ、自分に合う合わないの問題はどうしても出てきますので、この問題をクリアするためのポイントをチェックしていきましょう。

単語のレベル感

「あぁ、この難しさいいよねぇ」と思えるレベル感の単語帳を選びます。簡単すぎると頭に負荷がかからないし、背伸びして難しすぎると勉強が苦痛になる可能性があります。易しすぎず難しすぎず、自分のゴールにピッタリのレベル感の英単語帳を選んで下さい。

あくまでも個人的な意見ですが、「1ページあたり8割が知らない単語、残り2割が知っている単語」ぐらいのレベル感がいいんじゃないかなぁと思います。ページにずらっと並んでいる単語が全部知らないものだったら心折れそうだし、逆に、ほとんどが知っている単語だったら勉強した感を得られにくいからです。

殆どの場合「共通テスト〜難関レベル」「英検準1級〜2級」のレベルで間違いないと思います。

ちなみに、英単語帳の掲載単語数は気しなくても良いです。例えば「ターゲット1900」の『1900』は深く考えなくても大丈夫です。ステップ1と2で把握した数字は、英単語帳を選ぶための数字ではありません。あくまでも自分の地図を作って毎日の学びのペースを把握するのが目的です。

例文の有無とその種類(内容・長さが覚えやすいか)

例文は絶対にあったほうがよいです。熟語やイディオムだけが載っている英単語帳もありますが、基本的に文章があったほうがよいです。文章で覚えた方が、英作文や並び替えなどの問題に応用が効きやすいからです。

あと、その文章のとっつきやすさも確認して欲しいポイントです。いかにも固そうな例文だと、親近感が湧きにくいので「お勉強感」が強くなり心が折れやすくなります。短いシンプルな例文が理想です。

日本語訳の数

1つの単語に2〜3の日本語訳が理想です。1つだけだと極端過ぎるし、多すぎると混乱してしまうためです。とはいえ、一度に2〜3の意味を覚えるのではなく、まずはその中からいちばん重要な日本語の意味だけを覚えるスタンスで問題ありません。

発音記号の記述

発音記号は必須です。必ずあったほうがよいです。発音の解説ページを別途掲載している英単語帳もあるので、そういったものを選ぶのも1つです。

関連語(派生語や他の品詞)

あったほうが便利です。ただ、無くてもメモすれば良いので必須ではありません。

熟語やイディオム

あるに越したことはありませんが、必須では無いと思います。これも、上の関連語と同じように、その都度メモをする形でも対応出来ます。

読み物(コラム・インタビュー記事・入試情報など)

これは好みだと思いますが、個人的にはある方が好きです。集中が切れた時や、あまり気分が乗らない時に読んだりします。すると、不思議とモチベーションが高まるので重宝しています。

他のシリーズ本(基本編・応用編など)

これも好みだと思いますが、個人的には無くても問題ないと思っています。◯◯編といったシリーズが何冊かあるのは親切なのですが、むしろ、どれを購入するか迷ってしまいませんか?基本的に英単語帳は1冊で十分だと思いますので、「これ!」という1冊だけで問題ありません。

カテゴリー2:効率化のツール

英単語帳には、効率よく学ぶための機能が備わっています。その代表的なものは、音声ファイルではないでしょうか。一昔前は、本の最初か最後にCDが付属していました。ネット環境が整った現在では、パソコンやスマホにダウンロードして使うのが主流になりましたね。

ここでは、そんなツールをチェックしていきます。

音声ファイル(アプリ・CD・ダウンロード)

これは必須です。正しい発音で覚えないと、正確にリスニングできないからです。私はスマホで聞けるようにしています。発音のスピードや間隔も調整出来ると更にグッドです。

いまは音声ファイルを利用できる英単語帳がほとんどですが、有料と無料のケースがあります。もし音声ファイルが有料の場合は、利用することをおすすめします。お金を払うことに抵抗があるかもしれませんが、殆どの場合は2〜3,000円ぐらいです。その金額で学習効率が上がることを考えれば、払うだけの価値はあると思います。

赤シート

あったほうが良いです。覚えているかどうか簡単にチェック出来る、とっても便利なツールです。とはいえ、今はほぼすべての英単語帳に付属しています。

どうでも良いですが、赤シートに折り目やデコボコがつくと、ちょっとショックじゃないですか?

おすすめの使い方

ほとんどの英単語帳の最初に、おすすめの使い方が掲載されています。ざっくりな説明のものもあれば、すごく詳しく書いているものもあります。一読して「ふむふむ、なるほど!」と思えるものがよいです。

あと、筆者や出版社の想いやメッセージなどもあるので、見てみると楽しいです。

チェックボックス

単語の近くにチェックボックス(※□:このような四角いもの)が付いています。大抵の場合、1単語につき3個ぐらいついています。使い方は人それぞれですが、個人的にはあってもなくても良いかなぁと思っています。私は正の漢字を書いてカウントする学習スタンスなので、無くても困りません。

カテゴリー3:冊子の使い勝手

みなさん、普段はどんな場面で英単語帳を使っていますか?自分の勉強スタイルって色々あると思います。

例えば、通学時間や学校の休憩時間など、外で英単語帳を使う機会が多い人は、出来るだけコンパクトな英単語帳が合っているかもしれません。

一方、家で机に向かって取り組むことが多い人は、それほどこだわりが無いかもしれません。

ここでは、そんな「冊子そのもの」のチェックポイントをピックアップしています。

本のサイズ

いつでもどこでも勉強できるように、片手で英単語帳を開いた状態で持てるぐらいの大きさが理想です。あと、いちいちカバンを開け閉めせずに取り出せるよう、カバンのポケットに入るサイズだと便利です。もっとも、ほとんどの単語帳はコンパクトサイズなのでそれほど気にする必要がないかもしれません。

また、英単語帳を見ながら両手を使いたい人は、冊子を開いた状態で机上などに置けるかどうかもチェックポイントです。

ページ数

上の「本のサイズ」と同じく、違和感なく片手で持てるぐらいのページ数が理想です。あと、あまりにもページ数が多いとくじけちゃう人は、ページ数が比較的少ない方が良いかもしれません。もっとも、ページ数が多く分厚い方がやる気が出る人もいるので、この辺は好みでしょうか。

文字の大きさ

それぞれの英単語帳は、微妙に文字の大きさが異なります。パッと見て「見やすい」と思える大きさが理想です。文字が小さすぎると疲れやすくなります。

色使い

ほとんどの英単語帳がカラーなので、普段の自分の色使いと似ている英単語帳が理想です。とはいえ、ほとんどの色使いが「赤」「青」の2色です。よほどのこだわりがない場合は、好みで問題ないと思います。

余白のサイズ

ある程度の余白がある英単語帳が理想です。「正」で回数を書いたり、日本語訳を追記したり、メモが必要になるケースって意外と多いです。もっとも、付箋を貼る方法もあるので、それほど気にしなくても問題ありません。

ページの構成

大きく2つのケースがあります。1つは、ページを開いたとき、左と右のページがそれぞれ独立している場合。もう1つは、ページを開いた時、左と右が繋がっている場合(左ページに意味、右ページに例文 など)。個人的には、左と右が繋がっている英単語帳の方が好みです。理由は、文字が大きく余白が広いケースが多いからです。

実際のページを見て条件に合う英単語帳を購入する

ここまでで条件が明確になったら、後は条件に合う英単語帳を選べばOKです。本屋に行ってパラパラと見ても良いし、アマゾンや楽天などのネットショップで確認しても良いです。もちろん、出版社のWEBページで確認してもOKです。

これから大学受験まで付き合っていく大事な英単語帳、しっかりと自分に合うものを選んでください。

まとめ

自分に合う英単語帳の選び方を3ステップで紹介しました。

まずステップ1で、目標大学を決めます。

次にステップ2で、今の自分の英単語数と合格に必要な英単語数のギャップを把握して、学びの地図を把握します。

最後にステップ3で、英単語帳を選ぶ条件を把握します。

この3つのステップが終わった後は、毎日覚えるべき単語数と、自分が英単語帳に求める条件が明確になっています。あとは、条件に合う英単語帳を購入して、地図にそって学びをスタートしてください。

このページの内容が、少しでもみなさんの役に立つことを祈っています。