大学受験合格体験談 小池さん 名古屋大学 教育学部

当サイトでは、大学に見事合格した受験生に、英語に関する独自インタビューを実施しています。このページでは、小池さんにZoomでインタビューした内容を紹介しています。
合格体験記 小池さん

小池さんは、名古屋大学の3回生。今は大学の交換留学プログラムを利用してアメリカに滞在しています。そんな小池さんが英語に対して憧れを持ち始めたのは小学校低学年の時。帰国子女であるお母さんの友人の英語レッスンがキッカケでした。その後、進学したのは地元の公立中学校。中学3年生の時に勉強に目覚め、何と学年1位になったこともあるそうです。そんな小池さんが進学した高校は、地元の公立トップの超進学校。各中学校の成績上位者が集まるその高校で、小池さんは大きな挫折を味わってしまいます。

そんな挫折に直面しながらも、しっかりと自分と向き合って乗り越えてきた小池さん。そんな小池さんの英語学習方法を聞いてきました。

*このページはインタビュー時の内容を元に記述しています(インタビュー実施:2023年3月28日)

衝撃の高校生活

小池さんが進学したのは、偏差値70を超える地元のトップ公立高校。各中学校の成績優秀者が集まる高校です。そんなエリートが集まる高校は、どのような学校生活なのでしょうか?

高校入学直後に味わった挫折

私は好奇心があってガツガツするタイプではないので、最初から「何が何でもトップ校に行く!」というスタンスで勉強していたわけではありません。事実、中1〜2年のときの成績はソコソコでした。

でも、中3になって変化が起こりました。周りにそそのかされて、勉強に集中して学年1位を取れるようになって、通知表もオール5をとれました。その結果として、この高校に進学したという感じです。

入学直後はショックの連続でした。周りがすごい人ばかりなので、劣等感しかありませんでした。これまで得意だと思っていた勉強で誰にも勝てないし、自分のアイデンティティが崩壊しました。入学して最初の英語の授業で「隣の人と翻訳し合ってください」っていきなり先生に言われて、「無理だよー!」って思いました。その日、学校から帰って家で号泣しちゃいました。「もうついていけない」と思いましたね。

転機は高校3年生

そんなすごい人達に囲まれて、最初は大学にこだわらなくてもいいや、と思ってました。地元の国立大学か、そこが無理だったらレベルを下げて私立でもいいかなぁと考えていました。

でも、高3になると、周りがどんどん勉強し出して。それを見て、自分もヤバいなぁ、と思い始めました。あと、ちょうど同じ時期に、実は家庭内でも色々とあったんです。そこから志望校を名古屋大学に決めて、大学を意識して勉強を始めました。

高校時代に実践した英語学習ノウハウ

運動部に所属していた小池さん、高校時代の英語の成績は5段階の3〜4ぐらいでした。そんな小池さんに、高校の英語の授業で実践していた方法を紹介してもらいました。

平日3時間、土日5時間の勉強時間

通っていた塾の時間を含めると、平日で3時間、土日で5時間ぐらいは勉強していました。主に取り組んでいたのは、授業の予習です。

高校の時間割は、3種類の英語の授業があって、それぞれ週に2コマずつ、合計すると1週間で6コマの英語の授業がありました。

その中でも、アカデミックな内容を扱う授業が一番難しかったです。内容も難しいのですが、ただ先生の話を聞くだけでなく、クラスメートと議論して進めたりするので、予習をしないと絶対についていけないのです。平日は、主にその予習をしていました。予習でたくさんインプットして、授業ではそれをアウトプットするイメージです。

教科書は真っ白、コピーして書き込む

毎回自分で教科書をコピーして、そのコピーに単語の日本語の意味やメモを書き込むようにしていました。理由はいくつかあります。

・教科書に直接書き込みにくいから
・すごい量の情報を書き込むので、後でぐちゃぐちゃになってしまうから
・教科書が真っ白の状態だと、音読がしやすいから
・教科書が真っ白の状態だと、音読する時にメモ等の日本語の文字が目に入らなくて済むから

定期テスト前には音読を繰り返していたので、教科書が白いほうが使い勝手が良かったんです。

定期テストは教科を取捨選択して対策

高校が3学期制で、定期テストは年に5回ありました。部活が休みになる1週間前から本腰を入れて勉強していましたが、集中する科目とそうでない科目を分けていました。

集中する科目は、数学・英語・国語・社会です。英語の場合、音読を絶対にしていました。音読をすると、口が耳が覚えているんです。あと、書くより話したほうが勉強効率が高いので、音読をしていました。

理科と数Ⅲは「もう知らない」って感じでした(笑)。

大学受験合格を勝ち取った英語勉強法

挫折を味わいながらも、見事名古屋大学に進学した小池さん。そんな小池さんに、大学受験のために実践した勉強方法を教えてもらいました。

心的負担を軽くして覚える3ポイント単語暗記術

私は、もともと単語を覚えるのが苦手で継続ができない人です。「覚えないと!」と意気込んで取り組むとしんどくなっちゃうので、心の負担を出来るだけ軽くして取り組んでいました。

具体的には、
1.「覚える」ではなく「見る」意識で臨む
2.多すぎない数に限定する
3.期間を眺めに設定する

この3つを意識して実践しました。

私が高校時代に実際に使っていたのはシステム英単語だったのですが、具体的にはこんな風に使っていました。

1.通学電車中の15分を使って繰り返して「見る」
2.単語は2,000あるが、最初の1,000に絞り重要な意味だけを覚える
3.1年掛けてじっくりを覚える

あとは、長文問題を解くと知らない単語に出会って意味を調べたりしますが、これを繰り返すうちに英単語も覚えていくので、単語だけにガツガツしすぎないようにしていました。

理解度グラフで弱点を可視化して文法学習

文法は NextStage(ネクステージ)を使って勉強しました。テーマごとに分かれているので使いやすかったし、「左に問題・右に解説」になっているページ構成が自分に合っていました。

1日に1テーマのペースで進めて、毎回正答率を出していました。ネクステ用に作ったノートにその正答率を記録してグラフを作って、自分の苦手な部分を可視化できるようにして、何回も繰り返し解いて、全てが100%になるように実施しました。

辞書:シャープの Brain

辞書は電子辞書の Brain を使っていました。持ち運びがしやすいし、他にもいろいろな機能がついていて、英語に限らず色々と使えるからです。

英検準1級合格のためにやったこと

小池さんは、高校3年生の時に英検準1級を見事パスしました。英検準1級を受けたキッカケや勉強方法はどのようなものだったのでしょう。

きっかけは大学入試に使えそうだから

大学受験の時に、資格があれば有利かなぁと思ってとりました。高2〜3年に掛けて受検して、受検3回目の高3の10月にやっと合格できました。最後は大学受験時に使えるギリギリだったので、合格のためにめちゃくちゃ頑張りました。

単語は本とアプリを併用して暗記

単語帳は、出る順パス準1級を使いました。本番1ヶ月前から本格的に単語の暗記に取り組んだのですが、すべて覚えようとするとしんどいので、レベルBまでを完璧にするつもりで覚えました。

覚え方は、音読がメインです。「英語の友」というアプリで出る準パス準1級の単語の発音をすべて聴けるので、耳で聞いた正しい発音を意識して口に出していました。

この、単語帳を見ながら音を聞く方法で何回か繰り返した後は、音だけを聞いて勉強していました。単語帳を見なくても良い、というのは自分にとってすごく気楽に感じられるポイントでした。

もちろん、単語の暗記と並行して過去問も解きまくりました。問題の形式を把握したり、時間配分のトレーニングとして取り組みましたね。

高校時代に通った塾や予備校

小池さんは、高校3年生の時は同時に3つの塾で学んでいました。「講義を聞くのが大好き」という小池さんは、この3つをどの様に使い分けていたのでしょうか。

小学校低学年〜高校卒業まで:個人指導

帰国子女であるお母さんの友人から、英語を学びました。先生の流暢な英語に触れて、英語が話せるようになりたいという気持ちが芽生えました。

小6〜高校卒業まで:地元の進学塾

小6から、京葉学院という地元密着の学習塾に通いました。小6から中3までは全教科、高校1〜2年時は英語と数学、高3年は数学のみ、という具合に、進学や進級に合わせて学び方を変えていきました。

高3〜高校卒業まで:河合塾

高3から本格的に大学受験を意識して、河合塾に通い始めました。河合塾を選んだ理由は3つあります。

・対面の授業だったから
・費用が良心的だったから
・名大に特化した模試があったから

結局、高校3年生の時は3箇所の塾に通ってましが、講義を聞くのが好きだったので楽しかったです。

留学を考えている高校生にアドバイス

大学の交換留学プログラムを使用して、今はアメリカに留学中の小池さん。どんなきっかけで留学し、どんな準備をしたのでしょうか。

交換留学は親友の一言

きっかけは、海外に行く親友が「海外いこうよ!」と言ったからです。

もともと、お母さんの帰国子女の友人の影響で、英語を堪能に話したいという想いがありましたし、高2の時にカナダに約2週間ホームステイをしていて、海外っていいなぁという想いはありました。でも、大学生になったら留学しようと予定をしていた訳ではなかったです。

コロナが明けて親友が海外に行くことになったのですが、「行こうよ!」と楽しそうに誘う友人を見て、じゃあチャレンジしてみようかなぁという気になって、大学の交換留学プログラムに応募しました。

IELTS6.5を突破するための勉強

その交換留学は、IELTS6.5以上が条件でした。合計3回受けたのですが、最初に受けたIELTSは6.0で、そこから超勉強して最終的に7.0まで上げることができました。

最初は独学で勉強していましたが、伸び悩んでしまいました。そんな時、大学で5日間のIELTS対策講座があったので、そこに参加して勉強しました。

留学を考えている高校生へのアドバイス

英会話の練習は絶対にしておいたほうが良いです。受験英語で読み・書きが出来る人は多いと思いますが、それだけだと中々コミュニケーションが取れないです。

実は、私は留学をしてからオンライン英会話のネイティブキャンプの利用を始めました。実際に留学して実感したのですが、ネイティブの英語は聞き取るのがすごい難しいです。話すスピードは早いし、何を言っているのわからないし、緊張するし。なので、ネイティブキャンプを使って英会話の練習をしています。

みなさんも、留学前に出来るだけ英会話の練習はしておいた方が良いです。方法は何でもいいと思います。私のようにオンライン英会話スクールを利用してもいいし、一人で英語をブツブツ言ってもいいし。録音アプリを使って自分の英語を録音して聞く方法は私も実践していました。

まとめ

高校での環境の変化に戸惑ったり悩んでいる人は非常に多いです。小池さんも、そんな1人でした。周りの人のレベルの高さに心折れそうになりながらも、自分に合う学習環境を作り、出来るだけ楽で効率的な学習方法を追究し、最後は第一志望の大学に合格しています。

そんな小池さんの考え方や学びのノウハウは、多くの人に参考になるのではないでしょうか。気になる人は、小池さんのマネをしてみてください。