大学受験合格体験談 下根さん 近畿大学 工学部
当サイトでは、大学に見事合格した受験生に、英語に関する独自インタビューを実施しています。このページでは、下根さんにZoomでインタビューした内容を紹介しています。
下根さんが英語に興味を持つキッカケになったのが、中学1年生の時に出会ったある先生です。その先生の担当教科は英語で、下根さんにとって、優しいお母さんのような存在でした。そんな良い出会いから英語が好きになり、下根さんの中学時代の英語の通知表は「5段階の5」でした。
中学時代は学業と吹奏楽部を見事両立した下根さん。そんな下根さんが、お母さんや中学校の先生に相談しながら選んだ高校は、「岡山五校」の1つに数えられる進学校。その学校生活は、かなり大変だったそうです。そんな環境で鍛えられた下根さんは、なんと、高校3年生でTOEIC910点・英検1級合格の英語力を身に付けました。そんな下根さんの英語学習方法を見ていきましょう。
*このページはインタビュー時の内容を元に記述しています(インタビュー実施:2023年3月28日)
目次
岡山五校の高校生活
下根さんが通ったのは、毎年多くの国公立大学合格者を出す岡山県内有数の進学校。そんな進学校では、どんな授業が行われるのでしょうか。
毎日4時間の自主学習
学校以外で平日でも4時間ぐらいは毎日勉強していました。平日は予習がメインで、土日を使って復習するようなスタイルで勉強していました。なぜかというと、それぐらいやらないと、学校の授業についていけなかったからです。課題で縛る学校で、その量は尋常では無かったです(苦笑)。
毎日4時間のうち、英語だけだと1.5時間ぐらい勉強していました。長文でわからない単語をピックアップして意味を調べたり、わからない文法項目などは、LINEでクラスメートと相談しながら勉強していました。
予習なしではやっていけないアクティブラーニング
英語の授業は、アクティブラーニングを取り入れていました。まず4名の班になって、その日の課題に対して意見を出し合います。次に、メンバーと意見を交わしながら、それらの意見を「班の意見」として1つにまとめます。その後、各班が自分の班でまとめた意見を発表し、それらの意見に対して議論を重ねて、クラスとして1つの答えを導いていくというものです。最後は、そのクラスでまとめた答えに対して、先生が解説をしてくれました。
このように、議論しながら進めていく授業だったので、予習をしないと全くついていけません。もし予習をしていなければ、「教室の端にいていいよ」と先生に言われてしまいます。
毎月2回の実力考査
もちろん英語の教科書はありましたが、毎月2回の実力考査がメインの教材でした。実力考査は学校オリジナルのテストで、大学の二次テストのような筆記がメインの問題です。その問題のレベル感は、旧帝国大学よりも下、だいたい金山千広レベル(かなやまちひろ:金沢大学・岡山大学・千葉大学・広島大学)の印象です。
こんなテストが毎月2回あるので、授業では教科書はほぼ使わなかったです。
「実力考査→授業で解説→教科書を少し進める→実力考査・・・・・」
これのループでした。
※実際の実力考査の問題
高校の英語授業の勉強方法
勉強がハードな高校生活を送っていた下根さん、英語の通知表の成績は「5段階で4」だったそうです。バス通学時間も上手に活用していたという英語の勉強方法を覗いてみましょう。
定期テスト対策はほぼしていない
定期テストは年に5回ありましたが、正直、定期テストはそれほど意識していなかったです。授業をしっかりと聞いていれば平均点は取れるテストだったので、テスト前は先生が言ったメモを見直したり、教科書を音読したりしました。
月2回の実力考査である程度の成績は把握できるし、授業も実力考査メインだったので、先生もいい意味でそれほど定期テストを重要視していなかったように思います。
バス通学中に見まくったYoutube
バス通学で学校まで片道1時間以上かかるので、その時間を使ってYoutubeで勉強していました。高校1年生の時は、ただ好きな動画を見ていましたが、ちょっと罪悪感に襲われて、高2から英語の勉強の動画を見るようになりました。僕が見ていたのは「Kendra’s Language School」というチャンネルです。高校2〜3年はこれを見てリスニング力を鍛えました。
あと、たまに「Duolingo」を使っていました。これはゲーム感覚で英語を学べるのアプリです。毎日やっていたのではなく、たまに息抜きでプレイしていました。
高3でTOIEC910、英検1級を取得した英語学習の極意
下根さんは、高校3年生の時に「TOEIC910点」「英検1級」を取得しています。さらに、受験した大学入学共通テストの英語の点数は「リーディング92点・リスニング満点」という高得点。そんな下根さんは、どのように英語を勉強したのでしょうか。
英語学習のポイント:前置詞
個人的な意見ですが、日本人が英語を勉強する上で一番難しいのが前置詞だと思っています。僕もこれまである程度英語を勉強してきましたが、いまだに at on to などの区別がつかない時があります。そんな時は、すぐに先生に聞きに行って質問攻めにしていました。
英語学習のコツ:英語のままで読んで理解する
僕の経験からだと、長文を前から読めるようになった時に、英語ができるようになった実感がありました。
日本語と英語は語順が違います。例えば、日本語だと主語が文の最初で、動詞は最後です。一方で英語だと、文の最初は日本語と同じで主語だけど、その直後に動詞がやってきます。なので、日本語と同じような感覚で英文を読むと、文章の前後を行ったり来たりする必要があります。それだとすごく時間がかかって効率が悪いです。
英語は英語のまま、頭から読めるようになることが、僕が考える英語学習のコツの1つです。
英単語:英単語ターゲット1900でひたすら発音
※下根さんの英単語ターゲット1900
僕はとにかく発音して覚えるスタイルです。中学の時は書いて覚えていましたが、高校だと単語数が増えて、書くと大変だし効率が悪いです。
もともと志望していた大学がいくつかあるのですが、それらの大学の入試がマークシート形式のテストでした。なので、単語のスペルはある程度でOKにして、ひたすら赤シートで隠して1秒1単語ぐらいのペースで発音して日本語の意味を覚えていました。
見るスピードを上げても1900すべてを毎日見るのは不可能なので、最初の500個を覚える時とかは、覚えにくい単語のページには付箋を貼って、
・付箋のあるページは毎日確認する
・それ以外は週に2回確認する
こんな感じで覚えていました。
あと、暗記で工夫した点は、当然ですが正しい発音で発音することです。間違った発音で覚えてしまうと、耳で聞いた時に理解することができません。例えば「allow」とかが良い例だと思います。ターゲット1900はアプリですべての英単語の発音が聞けるので、アプリで聞いて正しい発音で覚えるように意識していました。
英単語:英単語ターゲットRを音読
※下根さんの英単語ターゲットR
英単語ターゲットだけでなく、同シリーズの英単語ターゲットRも併用していました。ターゲットRには長文が載っているので、その長文をひたすら音読していました。音読を繰り返すと黙読のスピードもあがっていく実感があり、役立ったと思います。
このターゲットRを買った理由は、ターゲット1900と掲載している単語が全く一緒だからです。速読英単語も検討しましたが、ターゲット1900には掲載していない単語も出てきてしまいます。
色々と手を出すよりも、「ターゲット1900」と「ターゲット1900R」を併用して効率的に確実に覚える方が良いと思います。
英語学習のツール
Youtubeやアプリを上手に利用しながら英語を学んできた下根さん。他にどんな辞書や問題集を使って勉強してきたのでしょうか。
辞書:ウィズダム英和辞典
僕が使っている辞書はウィズダムです。この辞書にした理由は、内容がまとまっているし、いい意味で余白があって見やすいし、重要な単語は赤字になっているからです。
リスニング対策:学校の授業の音声
学校のリスニングの授業の音声を使いました。生徒だけが家でも聞けるようになっていたので、家で繰り返し聞いて勉強していました。
TOEICと英検の対策:問題集と学校の補講
TOEICの英単語は「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ」で対策しました。問題集は「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」を解きました。
TOEICは「出来るだけ高得点を取る!」と気合を入れて受けたのではなく、「今ならどのくらい取れるかなぁ」いう気持ちで受けました。なので、これらの単語帳や問題集で長期間勉強して対策した訳ではなく、直前の対策として
活用しました。
あと英検は、学校がオススメしていたので受けました。学校で放課後に英検対策の補講があったので受けました。1級合格者は僕以外にもいました。
英会話スクール:ネイティブキャンプ
僕はオンライン英会話のネイティブキャンプを使っています。高校1年生の時からスタートして今でもやっています。利用を始めたキッカケは、Youtubeのあるドッキリ企画です。動画を見て「面白そう」と思って、ちょうど1ヶ月無料のキャンペーンをやっていたので始めました。
最初は曜日や時間を決めてやっていましたが、学校が忙しく定期的な利用が難しくなったので、時間が出来た時にやっています。平日は忙しいので中々利用できなかったけど、休日とかは一日に2〜3回とか利用する時もありました。
今から振り返ると、利用して良かったです。僕の地元では、1年のある時期に外国人が多数来るイベントがあるのですが、その時期に外を歩けば外国人に話しかけられます。そんな時にコニュニケーションが取れたりすると嬉しいですね。
まとめ
中1で良い先生と出会い、英語が好きになった下根さん。進学校で揉まれながら努力を重ねた結果、高3にして「TOEIC910点」「英検1級合格」という結果を残し、見事大学合格を果たしました。その成功要因は、リスニング・スピーキング・ライティング・リーディングの英語4技能を、様々なツールを使いながらバランス良く高めることが出来たからではないでしょうか。
そんな下根さんの学びのノウハウは、多くの人に参考になるように思います。気になる人は、下根さんのマネをしてみてください。