大学受験合格体験談 佐藤さん 九州大学 経済学部

当サイトでは、大学に見事合格した受験生に、英語に関する独自インタビューを実施しています。このページでは、佐藤さんにZoomでインタビューした内容を紹介しています。
大学受験合格体験談 佐藤さん

佐藤さんは予備校での一浪生活を経て九州大学に合格しました。幼稚園から高校までを地元の公立学校に通った佐藤さんですが、中学校では3年間柔道部に所属しながら成績は学年で常に3番以内をキープ。英語の成績は「5段階の5」が基本だったそうです。

高校入学後が徐々に成績が落ちたものの、「高2の秋から一念発起して勉強に取り組んだ」という佐藤さん。そんな佐藤さんが一念発起したきっかけや英語学習方法を聞いてきました。

*このページはインタビュー時の内容を元に記述しています(インタビュー実施:2023年3月29日)

天国と地獄を味わった高校生活

佐藤さんの地元では、大学進学組と就職組とで進学する高校がある程度決まっているそうです。中学の成績が上位だった佐藤さんが進学したのは、もちろん大学進学組が集まる高校。そこで、天国と地獄を味わったそうです。いったい何があったのでしょうか。

すべてが最悪だった高2年の秋

僕が進学したのは、大学を狙うような人が行く地元の公立高校です。陸上部に入り、3,000m障害をメインに3年間を過ごしました。

ここは、トップの3〜5人くらいしか九州大学に行けない高校で、成績は1年からなだらかに下降し、2年の夏が最悪で、英語は学年で下から40〜50番ぐらいでした。部活動もうまく行っておらず、高2の秋は、勉強と部活動、どちらも思い通りに行かない時期でした。

その頃は、家ではほとんど勉強してません。しても30分ぐらいでした。

負け組を回避:決心した高2の秋

何もかもうまく行かなかった高2の秋に、ふとこう思ったんです。

「自分ってこのままだと、この後の人生も負け組じゃないか・・?」

こう思ったのをキッカケに、本腰を入れて勉強しようと決意しました。第一志望は九州大学。なぜなら、学年のトップ3人くらいが進学するから。ここから、大学入試を意識した勉強をスタートしました。

学年上位まで成績を上げた英語の勉強方法

英語の成績が一時は下から40〜50番まで落ちてしまった佐藤さん。しかし、勉強をすることを心に決めた後、高3の秋には学年で4位を取るまでに成績は上昇しました。一体どの様に英語を勉強したのでしょうか。

最低でも毎日4時間の勉強

高2の秋までは、ほとんど家で勉強していなかったけど、志望校を決めて勉強の決意をした後はめちゃくちゃ勉強しました。

ざっくりこんな感じです。
・部活がある平日で4-5時間、休日だと8-10時間ぐらい
・部活を引退した後、平日で7時間、休日だと12-14時間ぐらい

科目の割合は、
・高2まで 数学45% 英語45% その他10%
・高3以降は 数学30% 英語30% その他40%

こんな感じで、数学と英語を中心に勉強しました。

数学と英語を多く勉強したのは、志望していた九州大学の2次試験で、数学と英語の配点が大きいからです。

システム英単語を2日で1周

英語の勉強でやっていたのは、英単語の暗記です。ほとんどの時間を英単語の暗記に使っていました。単語最優先で勉強していました。

僕が使ったのはシステム英単語で、2日で1周するペースで見てました。普通にやると2日で1周なんて出来ないので、学校の5-10分の休憩時間でもやっていたし、今だから話せますが、他の授業中にシステム英単語を見ていた時もありました。
佐藤さんが実際に使っていたシステム英単語 ※佐藤さんが実際に使っていたシステム英単語
どのように覚えたかというと、赤シートを使って、パッと単語を見て意味が思いつくかどうかです。最初のうちは、ミニマルフレーズだけでOKにして、2日で1周ペースを維持していました。

出来なかった単語には星印をつけました。ぱっと見た時に星印がたくさんあれば、その単語は自分の弱点であることが一目瞭然でわかります。

一方で、書くことはやらなかったです。書くと時間がかかるし、英作文で使う単語はある程度決まっているから、そういった単語は書いて練習したけど、そうでない単語はいちいち書かなかったです。

リスニング対策は専用教材と東進衛生予備校

リスニングの対策は、高1-2年の時は全くやっていなかったけど、高3から意識して勉強始めました。

QRコードを読めば音声が聞けるリスニング対策用の教材を使って英語を聞いていました。

あと、高3の6〜7月ぐらいに東進衛星予備校に通い始めたのですが、共通テストの過去問を見ることができたので、リスニング部分を繰り返し聞きました。

高校の授業を無駄なく効率的に受ける方法

心を入れ替えた後は、どのように授業に臨んだのでしょうか。学校の高3の英語の授業は、プリント学習が中心だったようですが、どんな工夫をして受けていたのか聞いてみました。

自分の引き出しを増やす

授業はプリント中心だったのですが、自分用のノートを作って、そこに書き込むようにしていました。

プリントには、すでに自分がわかっている知識も入っていることがほとんどです。なので、そのプリントをそのまま使って学ぶと、時間や労力が無駄になってしまうかもと思ったんです。

なので、自分が知らない知識が出てきた時は、プリントに直接書き込まずに、ノートに書き込んでいました。

こうして完成したノートに書き込んだ情報は、すべて自分が知らなかった知識です。どこが知っていてどこが知らないかなんて、考えなくて済みます。ただそのノートをひたすら徹底的に勉強すればOK、という具合です。

無対策で受けていた定期テスト

学校は3学期制で、年に5回の定期テストがありましたが、無対策で受けてました。授業をしっかりと受けていればだいたいの点数は取れるような学校だったので、平均すると英語の点数は70点くらいでした。

あと、教科書の文章を覚えたりするのは意味がないと思っていたのも、勉強をしなかった理由の1つです。大学受験では、初見の文章が出題されるので、教科書の文を覚えても意味がないと思ってました。

でも、いまになって振り返ると、ちゃんと勉強しておけば良かったなぁと思っています。なぜかというと、まったく同じ文章は出ないけど、まったく同じ文法の問題はでることがあるからです。

監獄の異名を持つ予備校の寮生活

高2の秋からの猛勉強で成績が急上昇した佐藤さんですが、1年間の浪人生活を送ることになります。そんな佐藤さんが選んだのは、厳しくて有名な「北九州予備校」でした。どんな寮生活を送っていたのか気になります。

なぜ北九州予備校に?

ここを選んだのは、「監獄」と呼ばれているからこそです。1年だけ我慢すればいいと思って、ここにしました。

確かに、寮生活は厳しかったです。「受験を制するものは生活マナーが良い」という部分があったので、 特に生活マナーは厳しかったです。

基本、朝から晩まで勉強漬けでした。平日は朝8:20に朝テストがあって、そこから16時過ぎまで授業があって、寮に帰ったあとは、参加必須の自習時間が4時間ほどありました。もはや自習時間とは名ばかりです。

週末は、朝に食堂兼自習場に集められて勉強して、お昼に少し自由時間があって、夕方はまた勉強でした。

北九州予備校の英語授業の売り

教材はすべて基本的に予備校独自の教科書で、英語の授業は3種類ありました。
「英作文」
「文法・語法」
「長文読解」
この3つです。

英作文は、和文英訳を中心に自由英作の問題なども入れたテキストをやってました。

この授業こそが、この予備校の売りだと感じたのですが、テキストに載っている問題を自分で解いて、自分の英作文を授業前に黒板に書いておけば、先生が添削してくれるんです。実際に黒板に書いている人は少なかったけど、僕は何回も黒板に書いて添削してもらってました。

文法・語法の授業は、教科書が文法項目ごとに分かれているのですが、授業の最初に先生が先に当日の文法項目について解説して、その後に教科書に取り組むスタイル。

長文読解の教科書は、大学の過去問を集めたようなものでした。

浪人生活を経て英語学習の考えが変わった

以前は「英語は単語が第一、文法はいらないでしょ」と思っていて、高3の時もずっと英単語を覚えていましたが、浪人後は、考えが変わりました。文法もやった方がいいと思うようになりました。

だから、浪人時代は、単語はほとんど見ていなかったです。単語をほとんど覚えてしまったのもありますが、単語以外の勉強にも取り組んだからです。

文法はネクステージで勉強したりしたし、英作文は予備校の先生に添削してもらったり。英単語以外の勉強に取り組みました。

まとめ

これまで、自分が信じる方法・道を選んできた佐藤さん。うまくいくこともあれば、躓いてしまうことも、間違ってしまうこともありました。でも、躓いた時は起き上がり、間違った時は考えを改めて、しっかりと軌道修正しながら学びを続け、見事志望校に合格を果たしました。

そんな佐藤さんの学びのノウハウは、多くの人に参考になるのではないでしょうか。参考になる部分は、ぜひマネをしてみてください。